「油吸収材.com」は、造現場で働く方々に油流出対策などのお役立ち情報を届けています。吸収材の種類・特長や正しい使い方をご紹介します。
1.油流出対策について
油流出対策は、石油やその他の化学物質が水や土壌に漏出したり、流出したりすることを防止するために行われます。
以下にいくつかの対策を示します。
・事前に予防策の実施
・緊急時対応計画の策定
・適切な設備の使用
・適切な処理方法の選択
・環境保全のための取り組み
具体的な処理の方法として、搬出処理、化学的処理、微生物を使っての処理などがありますが、今回はその油の処理方法の一つの、吸収材(吸着材)についてご紹介いたします。
2.吸収材(吸着材)とは
吸収材(吸着材)は、油を吸収するために使用する清掃用品です。素材は主にポリプロピレンで、その他天然素材(セルロースや綿)やセラミック、粘土を加工した物もあります。
一般的に水を吸わず油(鉱物油・動植物油)だけを瞬時に吸います。油だけを吸収する商品は、水の上に浮き、浮上した油の回収・吸収に使用されています。なお、油だけでなく、水や溶剤など液体を吸収する物もあります。
最近、吸収材(吸着材)は環境保護の観点からも注目されており、その使用範囲は広がっています。
海上油漏対策や水処理、工場等の製造現場、コンビニ、スーパー、飲食チェーン、メンテナンス、設備部材など様々な分野で使用されています。
【特長】
・主に工場内の機械周りや床の油拭き、作業台に広げて汚れ防止に使用されています。
・オイル漏れの事故対策や緊急事態の予防・準備としての備蓄在庫として使用されています。
3.吸収材(吸着材)の種類
ロールタイプ、シート・カットタイプ、チューブタイプ、砂状・粉状など、様々な形状の吸収材(散布タイプ)があります。油汚染対策や清掃作業に使用されることが多く、用途に応じて適切な種類を選ぶことが大切です。別の言い方で「油専用吸収材」「油水兼用吸収材」「油拭き」「砂状・粉状の吸収材(散布タイプ)」「防炎適合品」などの商品もあります。また天然素材やグリーンマーク取得、NETIS登録商品など環境にやさしい商品の開発も進んでいます。
・ロールタイプ
【特長】
ロールタイプは、広い範囲に使用できるため、大量の油や燃料の流出を吸着させる場合に適しています。また、必要な長さにカットできるため、使用する場所や状況に応じて適切なサイズにカスタマイズすることができます。ミシン目が入っている油吸収材ロールは、ハサミや刃物を使用せずに必要なサイズにカットすることができ、作業の効率化にも繋がります。
使用例として、工場内の大量の油や燃料の流出、船舶のデッキ面積など、広い範囲に油を吸着させる場合には、幅1000mm、長さ50mといった大きいサイズの油吸収材ロールが適しています。
【用途】
工場内の通路や機械まわりなど、濡れた油に対する滑り止め。作業場、通路の使い分け。
・カットタイプ/シートタイプ
【特長】
カットタイプ/シートタイプは、正方形や長方形にカットして使用することが一般的です。一般的なサイズは、縦横500mm角で、厚みは2mm〜5mm程度です。これらのサイズは、一般的な機器のオイル漏れなど、小規模な油や燃料の流出に対応するために最適なサイズとなっています。
また、カットタイプ/シートタイプは、ミシン目を入れることで、ウエスの代替品として使用することもできます。ミシン目が入っていることで、必要なサイズにカットしやすくなり、効率的に使用することができます。その場合、一般的なウエスと同じように、油を拭き取るために使用されます。
【用途】
機械回りの床置きや油拭きなど少量の油を吸収させる際に使用。
・チューブタイプ
【特長】
チューブタイプは筒状の袋にカットされたワタ状の吸収材を詰めたものや、珪藻土などの粒状の吸収材を詰めた袋状のものがあります。これらの商品は、曲げたり巻いたりすることが可能で、商品同士を接続して長さを調整することもできます。これにより、油流出対策として油漏れ現場を囲むことで流出を止め、広い範囲をカバーするための対策として使用することが可能です。
使用例として、車両や機器の油漏れが発生した場合、現場周辺にこれらの商品を配置することで、漏出油の広がりを防止するなどがあります。
【用途】
機械周辺の油流出箇所を囲み、油を吸収するなど、油流出対策として使用。
・マットタイプ
【特長】
マットタイプは強度や耐久性があり、工場内での往来(人や台車)に適しています。裏面には滑り止め加工が施されているものや染み出しを防止する機能が備わっている商品もあります。
ハサミなどで必要な長さにカットすることで、通路の幅や長さに合わせた使用が可能です。また、裏面に滑り止め加工が施されている場合は、滑りやすい場所でも安心して使用することができ、工場などでの転倒防止対策や安全性の確保に貢献します。
【用途】
工場の出入口や機械周り、廊下などに設置し、床の油や靴底の油を吸収する際に使用。
・砂状・粉状の吸収材(散布タイプ)、油吸着砂、油吸着分解剤
【特長】
砂状・粉状タイプは、通常は珪藻土、鉱物、石灰岩、セラミックなどから作られています。これらの材料は、油を吸収する性質があり、環境に優しく、使用後の処理が簡単なことから、工場や自動車のメンテナンスなどで広く使用されています。
砂状・粒状の吸収材の特長は、散布するだけで吸油効果があることから、効率的な油漏れの処理があげられます。また、袋に入れられた商品は、持ち運びが簡単であり、油漏れの発生が予想される場所に常備しておくことも可能です。ただし、粒状の吸収材には、吸油効果が限定されている場合があるため、大量の油が漏れた場合には、ロールやシートのような大量吸収タイプの吸収材が必要となる場合もあります。
【用途】
主に地面や土壌にこぼれた油を吸収する際に使用。(粒子が小さいので、コンクリートやアスファルトの隙間に入り込んだ油も吸収することが可能です。散布して使用できる環境かあらかじめご確認ください。)
・油水兼用吸収材
油水兼用の吸収材は、油だけでなく水、薬品など液体の吸収ができます。油専用の吸収材が、油のみを吸収することに対し、油水兼用吸収材は、油や水など、様々な液体を吸収することが可能です。ウエスよりも高い吸収力を発揮するため、工場だけでなく、船舶など、あらゆる場面での液体の漏洩対策で使用されています。種類は、ロールタイプ、シート・カットタイプ、チューブタイプなどがあります。
【特長】
工場などの機械回りや、出入口に設置して、靴底に付着した油を吸収します。
マットの上を歩くと、靴底についた油を吸収します。また、溶剤用の吸収材もございます。
・防炎適合品
防炎適合品とは、消防法に定められた防炎性能基準の条件を満たしたものが「防炎物品」と呼ばれており、燃え広がりにくい性能を持つ製品をさします。防炎性能が求められる場所や用途に使用される製品として、建築材料や内装材、衣服、吸収材、シート、テント、カーテンなどがあげられます。
防炎適合品は、燃え広がりにくい性能を持っているため、火災などの危険を軽減することができます。防炎適合品が使用される場合、安全性が高まることから、公共施設や大型商業施設、ホテル、病院などの建物や、公共交通機関の車両、イベント会場などで使用されます。
JOHNANの油吸収材(アブラトール)ソリューション
当社では、油吸収材(アブラトール)を開発、製造・販売し、提供しております。油による環境汚染から自然を守るとともに安全で清潔な職場づくりに貢献します。また、お客様の⽴場に⽴った現場改善できる製品開発を行っており、共に協業していただけるビジネスパートナー(協⼒会社)を募集しています。
ここではサービスに関する特長、実績や事例をご紹介します。
特徴
・アブラトールの製品ラインナップは100アイテム以上あり、お客様の用途や場面に合わせて、最適な商品を選択いただけます。
・コストダウンに貢献する安価商品や少量タイプ、吸収量に優れたタイプ、職場の安全衛生に貢献できるタイプなどお客様の様々なニーズにお応えした商品をラインナップしています。
・特注サイズ製作・オリジナル製品開発を行っており、お客様の独自の課題解決に貢献します。
・お客様の抱える独自の課題に対し、特注サイズ製作、オリジナル製品の開発を行います。
実績
・工場の製造現場や機械・重機メンテナンス現場、河川、湖、商業施設(コンビニ、スーパー、飲食チェーン)などのさまざまな現場で使用されています。
・製造現場の職場の環境・安全改善(油漏対策や転倒・スリップ対策、5S対策)や作業改善(液体漏洩対策)で使用されています。

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